花粉症がつらいです。なぜ国は杉を植えたのでしょうか?

回答

花粉症の主な原因となる杉は1950年に主に植えられ始めました。

 

1950年と聞いてすぐにぱっと歴史の流れが思い浮かぶ方はとっても素敵です!僕は思い浮かばなかったです(笑)

 

1945年大日本帝国は全面降伏して敗北、GHQ指導の下日本に生まれ変わりました。

 

敗戦の前日本は本土に空襲を受けていて、関東は焼け野原になっていたわけです。

焼夷弾で焼き尽くされた東京大空襲(昭和20年3月10日)の惨状 所蔵:共同通信社
焼夷弾で焼き尽くされた東京大空襲(昭和20年3月10日)の惨状 所蔵:共同通信社

 当然復興するには資材が必要ですが、日本は敗戦によって日本円の価値は世界の通貨と比べるとごみくずのようなものになっています。

 

 

となると、輸入して木材を得る事は叶わないわけです。

M&Aオンラインより引用
M&Aオンラインより引用

 

 海外からも得られないのであれば、自分たちで得るしかない、その際日本の山々の多くが木が伐採されて丸裸にされてしまいました。

 

木を刈り取り山が丸裸にされると、

・山の保水量が減る

・土砂崩れ

・雨がたくさん降ってしまうと洪水の原因になる

などの問題が起こりました。

 

そこで時の政府は

・成長が早い

・木材として価値がある

植物として「杉」を植えて、この問題を解決しました。

 

林野庁:植林の洪水緩和機能について
林野庁:植林の洪水緩和機能について

当時の政府が杉を植えたのは切迫した事情があり、仕方のない事だったんですね

 

当時問題を解決した杉が現在は花粉症の主な原因として猛威を振るっているのは昔の政府も思いもよらなかったのではないでしょうか?

 

歴史を知ると今起こっている事の理由がわかるというのはよく子供たちに伝えていましたが、花粉症のようにダイレクトに我々の生活に関わっている事も歴史が大きく関与している事がわかると大きな発見をした気分になります。

 

花粉症は非常につらいですが、杉は日本のピンチを救った植物である事に感謝しつつ生活したいなと思います。

 

(勿論、解決はしてほしい!)